
じゅんぺい
こんにちは!じゅんぺいです。
今回の記事は声の低い人向けミックスボイスの出し方講座です。
地声では出せない音域の声を出すための発声法の1つです。
地声(チェストボイス)と裏声(ファルセット)を
混ぜるような感覚で出す声ということでミックスボイス。
もしくは中間の声という意味でミドルボイスという名称で呼ばれています。
近年の音楽シーンでは
このミックスボイスが使えないと歌えない音域の曲が多く、幾多の歌い手やカラオケ好きを苦しめています。
そこで今回はミックスボイスの出し方を記事にまとめました。
理論に裏付けられたものではなく
あくまで私が高音を出しているときの感覚的な部分が中心となりますが
今高い声が出せなくて悩んでいる方の一助になれば幸いです。
↓ ↓ ↓ 私の歌ってみた動画についてはこちらの記事から ↓ ↓ ↓
【ミックスボイス講座:基礎知識編】高音発声の仕組みについて
この基礎知識編は
ミックスボイス発声の時の喉(声帯)の状態など、知識を解説した記事です。
そのため具体的な高音の出し方は書いておりません。
もし「理論はいいからやり方を教えてほしい」という方は
「ミックスボイスの出し方講座:実践編」からお読みください。
声が低いとカラオケで高音は出ないのか?
結論、私の答えとしては
カラオケにある曲の大半は誰でも歌えるようになると考えています。
実際に地声の低い私が
ボーカルを始めた時は
福山雅治でもキツイぐらいの状態でしたが
歌っていくうちに
「X JAPAN」
「クリスタルキング」
最近だと「Official髭男dism」
といった一般的に高音と言われる
曲のほとんどが歌えるようになりました。
※まだ修行中の身ではありますが(^^;
声が低くても高音が出せる理由
ただしネット上や巷でよく言われるのは以下の意見です。

「声が低いと高音って出せないんじゃない?」

「ミックスボイスは才能です。来世に期待しましょう。」
ミックスボイスに関しては
このような意見が多いのも事実です。
それではなぜ、誰でもミックスボイスが出せると言えるのでしょうか?
それは元々人間の声帯が
高音を出せる構造になっているからです。
声が出る仕組み(声帯)について

図のように人は喉にある声帯が振動することによって、声を出しています。
イメージとしては輪ゴムを伸ばした状態で
指で弾くと音が鳴るのと同じ原理です。
そのため声の高さなどは
声帯の伸縮や長さによって変わり
声帯が長いほど低音、短いほど高音になります。
(これが地声が人によって違う理由です)。
つまりこの声帯の閉まり具合(閉鎖)の感覚をつかむことが
ミックスボイス取得においては重要となります。
高音発声時の声帯の形
ではミックスボイスを出しているとき
声帯はどういう状態になっているのでしょうか?
正確には地声の時の声帯の状態と
裏声を出した時の声帯の状態。
この両者のちょうど間ぐらいの時=ミックスボイスの声帯の状態です。
ちなみに地声と裏声の声帯は下記のようになっています。

このように裏声の時は声帯は開いている状態で
地声の時は閉じている状態となります。
つまりミックスボイスを出す場合は
声帯が裏声と地声の中間の時の状態をキープする感覚をつかむことが必要となります。
裏声で出ない声=ミックスボイスで出ない高音
裏声が声帯が開いてる状態
地声が声帯が閉じてる状態
そしてこの中間がミックスボイスと考えると
裏声で出せる音域=ミックスボイスで出すことができる限界と考えられます。
※逆に裏声で出せない音はミックスで出すことができません。
そしてカラオケやライブで歌われる大半の曲は
裏声で出せる範囲の音域までしか使われないため
ミックスボイスを取得すると大半の曲が歌えるようになるのです。
基礎知識編のまとめ
ここまでの内容を要約すると下記の通りです。
①声が低くても高音、つまりミックスボイスは出すことができる
②ミックスボイスは声帯の閉まり具合(閉鎖)によって出すことができる。
③地声の時の声帯は閉じており、裏声の時は開いている
④「裏声」と「地声」の時の声帯の状態のちょうど中間がミックスボイス
⑤ミックスボイスが出せると大半の曲は歌えるようになる。
ここまでは基礎知識編ということで
「ミックスボイスの仕組み」について
声が出る仕組みレベルから説明をさせていただきました。
次章の「ミックスボイスの出し方講座:実践編」では
高音発声の具体的な出し方や感覚について
説明していきます。
【ミックスボイス講座:実践編】高音発声の出し方と練習法
ミックスボイスを出すために必要な2つのポイント
ミックスボイスを取得するためには
下記の2要素が必要です。
①ミックスボイスを出すフォームを固める
②声帯を閉鎖するための閉鎖筋を鍛える
①は「口の開け方」などの
ミックスボイス発声時の体の状態や姿勢。
②は声帯を閉鎖状態でキープする筋肉
いわゆる閉鎖筋を鍛えることを指します。
野球で言えば
たとえフォームが分かっていても
最低限の筋力がなければ
ホームランが打てないように
①と②は高音発声において
両方とも必要な要素です。
これら2つを効果的に鍛えることで
ミックスボイスを発声できるようになります。
それではそれぞれを習得するための方法を具体的に見ていきましょう。
高音発声のポイント1:ミックスボイスを出すフォームを固める
フォームを固める時の手順は下記の通り。
STEP1:裏声を出す(声帯を開く)
STEP2:裏声を出したまま下顎を下げる(声帯が閉まる)
STEP3:STEP2の状態で裏声から徐々に地声に移行する
文字では分かりにくいので、それぞれ見ていきましょう。
裏声を出す(声帯を開く)
まずは裏声を出しましょう。
基礎知識編では
裏声=声帯が開いていると書きましたが
ここでは声帯を完全に開くのが目的です。
この開いた状態を起点にして
徐々に地声(声帯が閉じている)に近づけていきます。
裏声を出したまま、下顎を下げる(声帯が閉まる)
裏声を出したまま、下顎を下げましょう。
(口を縦に開くイメージです)
下顎を下げることによって
裏声で開いていた声帯が下顎に引っ張られて閉じていきます。
図解すると下記の通りです。

顎を下に下げると
結果的に声帯が下に伸びるので
声帯を閉鎖させることができます。
あとは福利として
喉が閉まるのを防ぎ
負担がかからない形で発声する効果もあります。
裏声から徐々に地声に移行する
さらに地声に近づけるために
この状態で裏声から地声に声を移してみましょう。
力みなく喉を締め上げずに
高音が出せていたら、ミックスボイスは成功です。
ここまでがフォーム固めとなります。
ポイントは
口を縦に開けることで
声帯の伸縮をコントロールできる点です。
とはいえ
多くの方はフォーム固めをしても
声が裏返ったり
裏声から地声に移行する感覚が分かりにくいと思います。
そこで必要になるのが
声帯が閉鎖した状態をキープする
閉鎖筋を鍛えるというフェーズです。
次はその閉鎖筋についてご説明します。
高音発声のポイント2:声帯の閉鎖筋を鍛える
ここでは声帯閉鎖がなぜ必要かの説明と
具体的な練習方法について説明します。
筋トレと同じで使うほど
鍛えることができるのが閉鎖筋ですが
声帯はデリケートなので無理はせず
用法容量を守って練習に取り入れましょう。
なぜ閉鎖筋を鍛える必要があるのか?
閉鎖筋を鍛えるのは
声が裏返るのを防ぐためです。
声帯が完全に閉じる(地声)
声帯を開く(裏声)
このON/OFFを切り替えるということは
普段から慣れている動作なので
出来る方も多いと思います。
しかし中腰の姿勢を続けるのが難しいように
途中で止めた状態をキープするのは
閉鎖筋が耐え切れず
声がブレイク(裏返り)してしまうのです。
これを防ぐために閉鎖筋の強化が必要となります。
具体的な閉鎖(ミックスボイス)の練習
ここからは
具体的にどんな練習をしていけば良いかを
ご紹介させていただきます
しかし練習をする前に
お伝えしておきたいのは
どの練習を取り入れるとしても
定期的に歌う習慣をつけることが大前提ということです。
たとえば腹筋を月1回やるだけで
マッチョになることはできないように
継続的な練習が高音発声においても重要です。
その為、歌を本格的に始めたばかりの方は
下記記事などを参考にしながら
自身の生活に歌うという行為を
上手く取り入れることから始めるのが良いと思います。
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それでは具体的に練習法を見ていきましょう。
地声⇔裏声に徐々に移行する練習
最初は地声を発声して
徐々に裏声に移行してみましょう。
※逆に裏声から地声に降りてきてもOKです。
図解すると下記のようなイメージです。

この時
漠然と発声するのではなく
移行する中間の喉の状態を
意識して覚えるようにしましょう。
出せない高音を単発で発声する練習
①で覚えた中間の喉の状態で
苦手な音を単発で出すようにしましょう。
※ロングトーンのほうが良いです。
この時「あいうえお」「かきくけこ」
など様々な言葉で出してみると効果的です。
力み、違和感なく出せるようになったら成功です。
苦手な歌のフレーズを歌ってみる
もし好きな歌の中に
「フルで歌えるけどサビで裏返る」
といった歌があるなら
それを課題曲として練習しましょう。
その時のポイントは
歌の高音部分に入った時に
下顎を縦に開く意識を忘れないことです。
メロの低音は小さく
サビの高音は口を大きく開けて
歌うようにしましょう。
声を上顎~おでこに向けて出す意識を持つ
ミックスボイスを発声する際は
声を上顎~おでこに向けて出すように意識しましょう。
図解すると下記のとおりです。

裏声を出すとわかりますが
声帯を開くほど声の響きは失われます。
それはミックスボイスでも同じで
裏声寄りになればなるほど
倍音の少ない弱い声になりがちです。
そこで
声を上に当てる意識を持つことによって
声が口内で共鳴し
足りない分の響きを補うことができるようになるのです。
実践編のまとめ
以上がミックスボイスの出し方:実践編となります。
ここまでをまとめると下記の通りです。
①ミックスボイスは下顎を下げて声帯を閉鎖させることで出す
②ミックスの状態で閉鎖をキープするには閉鎖筋を鍛える必要がある
③閉鎖筋を鍛えると換声点(かんせいてん)をスムーズに行き来できるようになる
④閉鎖筋を鍛えるには換声点付近の音を正しいフォームで出す練習が効果的
こうしたボイストレーニングは
継続して練習する必要があります。
しかし絶対に無理をしてはいけません。
声帯はデリケートなので
声が枯れてたり
コンディションが悪いときは
休みつつ行うのが適切です。
最後に

以上がミックスボイスの出し方:基礎知識&実践編でした!
いかがだったでしょうか。
今回の記事は
私が独学で勉強し
実際に高音を出せた時の
感覚に近いものを
出来る限り論理的に説明してみました。
高音を出せるようになると
「好きな歌が歌えるようになる」
「会社のカラオケで一目置かれる」
「歌い手デビューができる」
など様々な効果があります。
プラスになることも多いと思いますので
今回の記事を参考にしていただければ幸いです。
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