【歌い手の方向け】米津玄師 ボイトレ歌唱難易度分析

米津玄師 カラオケ歌唱難易度分析のアイキャッチ画像ボイストレーニング
じゅんぺい
じゅんぺい

こんにちは!歌い手ブロガーのじゅんぺいです。
この記事ではシンガーソングライター米津玄師さんのカラオケ難易度を分析しました。


米津玄師さんは日本で有名なシンガーソングライターの一人であり
2018年の紅白歌合戦にも出場したボーカリストです。

もともとは2010年代ごろから
ボカロPとして「ハチ」という名義で
音楽活動を開始しました。

現在でも楽曲の多くが
アニメやドラマなどのタイアップに使用されており

「LEMON」
「アイネクライネ」
「馬と鹿」など

数多くのヒット曲を世に出しています。

米津玄師 MV「Lemon」
米津玄師さんの代表曲「LEMON」

そこで今回は
米津玄師さんの楽曲のカラオケ歌唱難易度を

「使う音域の広さ(最高音~最低音までの幅)」
「音程(ピッチ)の取りにくさ」
「リズムの難しさ」


この3項目から分析させていただきました。

皆様の普段のカラオケやボイストレーニングの参考になれば幸いです。

米津玄師さんについて

経歴など

1991年生まれ。
自らボーカル、作詞、作曲、アレンジ、映像制作までこなす
オールタイプシンガーソングライターです。

出身は徳島県徳島市。
ボカロP時代は「ハチ」という名義で
ニコニコ動画などの動画配信サイトで活動されていました。

自身でイラストを描く
イラストレーターとしても有名で

米津さんの代表作である「アイネクライネ」のミュージックビデオの絵は
同氏の手書き作品となっています。

米津玄師 MV「アイネクライネ」
手描きのイラストを使った代表作「アイネクライネ」

声質や歌い方について

地声はやや低め。重い感じの声質が特徴です。
(身長も188㎝と高いので声帯が長いのかもしれません)

歌い方はオーソドックス。
高音以外は、あまり口を開けずなめらかな歌い方
声量ではなくレガートぎみかつ
フレージングのなめらかさで勝負する
聞き心地の良い歌い方です。

鼻に響かせるような発声をしており
高音域は地声よりも鋭い音色をしています。
実際、高音発声時は口を縦に開いて、歌う傾向があります。

米津さんのような鼻に響かせるような
発声のことを鼻腔共鳴といいます。

使う音域の広さ(最高音~最低音までの幅)

裏声最高音hiE(海の幽霊)
地声最高音hiB(lemon、TEENAGE RIOT )
最低音lowD#(caribou)
平均音域mid1D(全体の30%)~hiA(全体の18%)
※mid2F#~hiA#が15%前後で均等に分かれてます。

一般男性の平均音域であるmid1C~mid2Gに照らし合わせると

最低音は一般人の平均程度
しかし高音に関しては出すのが難しいと言われている
mid2G#~hiA#の音域が散見されます。

地声が高い人なら出る音域ではありますが
その場合は低音が出ないという難しい音域です。

一方で高音が頻発することは少なく
hiA#~hiBはロングトーンで単発程度。

要所要所で声が裏返ったりすることはあっても
最後まで歌いきれない、キツイということは少ないと思います。

ピッチ(音程)の取りにくさ

ボカロPの出身だけあって
言葉詰めの曲や音程が上下する曲が多く
ピッチは全体的に取りにくい曲が多い
です。

ある意味、このメロディアスな部分が
米津さんの楽曲の面白さ、妙とも言えます。

その分、キーがそこまで高くないのが特徴でしたが
近年はご本人の歌唱力向上もあり
音域的にも歌いにくい曲が多くなっています。

米津玄師 MV「馬と鹿」Uma to Shika
氏の楽曲「馬と鹿」はサビの音程が上下する難曲です。

一方で歌いやすいのは

「アイネクライネ」
「メトロノーム」
「TOXIC BOY」

といった初期の楽曲でしょうか。

初期楽曲は
音域的にもそこまで高くないものが多く
そこまで上下する曲も少ないので
歌いやすいと思います。

最近の曲ではパプリカの
セルフカバーが歌いやすいですね。

米津玄師 MV「パプリカ」Kenshi Yonezu / Paprika
「パプリカ」のセルフカバーの公式ミュージックビデオ

リズムの難しさ

一般的な米津さんの代表曲と言えば
アンナチュラルの主題歌で紅白出場時の楽曲だった「LEMON」です。

カラオケでも人気上位の楽曲が多い
米津玄師さんですが

実はこの曲を筆頭に
リズムが取りにくい難曲が多いです。


米津玄師 MV「Lemon」
米津玄師さんの代表曲「LEMON」

まず多くの楽曲に裏拍入り、シンコペーションが多様されています。

例えば上記の「LEMON」では
最初の入り、Aメロから
リズムの裏から入るメロディが特徴です。

さらにサビ以外は大体裏から入る構成で
1番の「ほこりをはらう」の次にブレイク(音を全部止める)に入りますが
そのあとの入りも裏なので
リズム隊が入らない分、自分でリズムをとっていないといけません。

難しいのはメロディの入りだけでなく
例えばBメロも「きずつくことなど」の「な」が裏にも関わらず
アクセントが入るシンコペーションなので
気を付けていないと終始走ったり、もたついたりすることになります。


米津さんの楽曲はこの曲を筆頭に
リズムが複雑であったり
言葉詰めの曲が多く
上手く聴かせるように歌うのが難しいのが特徴です。
(「LEMON」はご本人も「なぜカラオケの上位に入るかわからない」というぐらいです)

逆に言えばリズムの練習にはもってこいの楽曲と言えますので
米津さんの曲が好きな方は、同氏の楽曲で練習すると良いかもしれません。

米津玄師さんのカラオケ歌唱難易度の総合点

以上が
米津玄師さんのカラオケ歌唱難易度分析でした。

上記の評価を踏まえて
米津さんの楽曲全体の難易度を数値化すると下記の通りです。

項目評価(★の数で5段階※総合難易度だけ数値)
使う音域の広さ(最高音~最低音までの幅)★★★☆☆
音程(ピッチ)の取りにくさ★★★★☆
リズムの難しさ★★★★☆
総合難易度3.6

総合評価は3.6とさせていただきました。
普通~やや難しいぐらいの難易度でしょうか。

hiAなどが使われていますが
音域自体はそこまででもなく、良く歌う人や声質が高めの人なら
歌いやすい音域の曲が多いと思います。

しかし近年の曲を筆頭に最近は
ピッチ(音程)の取りにくさ、リズムの難解さ
さらには使う最高音が高くなっているということを踏まえ
こちらの評価となりました。

とはいえ高音の連発度は高くないので
歌いこなせないということはなく
上手く歌うということを考えなければ
ミックスボイスを使わなくても歌える曲が多いので
個人的なオススメ度は高いです。

歌いこなせれば
カッコいい曲が多いので、練習曲としてもベターだと言えるでしょう。

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